*AAC ハニーバジャー/HoneyBadger 【自動小銃(PDW)】
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*AAC ハニーバジャー / AAC Honey Badger 【自動小銃(PDW)】
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|全長(銃床展開時)|銃身長|重量|口径|装弾数|発射形式|製造国|h
|609mm(738mm)|6in(152.4mm)|2.9kg|7.62×35(.300BLK)|30+1|S/F|アメリカ|
|609mm(738mm)|6in(152.4mm)|2.9kg|7.62mm×35 (300 AAC Blackout)|30+1|S/F&br;S|アメリカ|

 ハニーバジャーは[[サプレッサー>減音器]]の製造等で有名なAAC(Advanced Armament Corporation)が開発した[[PDW]]である。.300 AAC BlackOut(.300BLK)弾を用い、組み込み式のサプレッサーを装備している。ハニーバジャー(HoneyBadger)とはミツアナグマ(ラーテル)の英名。
 ハニーバジャーは、[[サウンド・サプレッサー>減音器]]で有名なAAC(Advanced Armament Corporation)が2011年に発表した[[PDW]]コンセプトの[[自動小銃]]/[[アサルト>突撃銃]][[カービン>騎兵銃]]である。同社の300AACブラックアウト弾(SAAMI表記 .300 BLK。300 ACC BLKの記述もみられる。)を用い、着脱式のサプレッサーを標準装備している。ハニーバジャーとは"世界一怖い物知らずの動物"として知られるラーテル(ミツアナグマ)の英名。

 開発にあたっては、特殊部隊で使用されている[[MP5SD>短機関銃/HK MP5SD]]を静粛性と汎用性で上回るという目標が設定された。そのため本体は操作性の優れる[[AR系ライフル>コルト AR15]]を基礎にして設計され、静粛性追求においては組み込み式サプレッサーとそれに適した弾薬.300BLKの使用が決定された。
 .300BLK弾は2010年に[[レミントン]]とAACが共同で開発した弾薬で、サプレッサーを使用した上でも最大限の能力が発揮できるものとされている。実際、220グレインの亜音速弾は既存の[[9×19mm弾>9mmパラベラム弾]]のサブソニック弾を威力だけでなく貫通性・弾道性能でも大きく上回っており、CQB用として優れた弾薬になっている。それでいて、通常の超音速弾であれば5.56x45mm弾よりも高いエネルギーを持ち、遠距離攻撃能力にも優れる。更には弾丸の寸法は5.56x45mm弾と完全な共用性があり、6.8x43mmSPC弾などの従来の中口径弾薬と異なり通常の5.56x45mmマガジンに30発入れることが可能と、あらゆる面で高い汎用性を持つ新弾薬である。
 作動方式は[[ガス圧作動方式>ガスオペレーション]]。組み込み式のサプレッサーは本体に比して長大で、亜音速弾と併用すれば高い消音性能を発揮する。その一方銃身長は6インチでしかないが、それでも十分な精度を保っており、ガス圧作動も良好である。ストックはMP5A3タイプの(現在ではAR向けには「PDWストック」と呼ばれる)テレスコピックタイプ。ハンドガードは長短二つのモデルが用意されている。
 開発にあたっては、[[MP5SD>短機関銃/HK MP5SD]]を代替すべくこれを上回る静粛性と汎用性が目標とされた。本体は[[AR系ライフル>コルト AR15A2]]を基礎にして設計され、静粛性追求のためサプレッサー装備を第一義とされた。
 .300 BLK弾は、2010年にAACが[[レミントン・ディフェンス>レミントン]]社の協力のもとで開発した弾薬で、220グレインの亜音速弾と125グレインの超音速弾の2種が作られた。同初速で比較した場合、いずれも[[5.56mm×45弾>5.56mm x45弾]]よりも高い運動エネルギーを持ち、CQBと遠距離射撃双方で火力に優れる。亜音速弾と併用すれば125db程度まで発射音を抑制する。ライフル弾ゆえ拳銃弾よりも高い貫通性を持ち、ボディアーマーに対しても有効である。
 また.300 BLK弾の薬莢の[[リム]]径は5.56mm×45弾と同寸であるため、ボルトは5.56mm弾用のものがそのまま使え、6.8mm×43SPC弾のような専用のマガジンが必要な中間弾薬と異なり、従来のAR15互換の5.56mm弾用マガジンが使用可能と、高い汎用性を持つ。
 機関部はAR15系そのままの[[ガス直噴式ガスオペレーション>リュングマン方式]]とロータリーロックボルト。[[ハンドガード]]がサプレッサーとその基部を覆っているため、一見MP5SDのような銃身一体型サプレッサーのようにも見えるが、実際は銃口装着型のQDサプレッサーである。サプレッサー基部に包まれた銃口部には同社製のブラックアウト・フラッシュハイダーが設けられ、銃身長は僅か6インチと極端に短い。ボルトのバッファーも大きく切り詰められ、ガス作動用の銃身内ベントが機関部にかなり近接したショートレングス・ガスシステムながら、作動は良好であるらしい。[[ストック]]は[[MP5A3>短機関銃/HK MP5]]に似たテレスコピックタイプ。ハンドガードは長短二つのモデルが用意されている。
 
 登場と共に威力、静粛性、良好な貫通性と弾道特性、更には既存の5.56x45mmNATO弾マガジンとの完全な互換性を兼ね備えた新弾薬.300BLKを世に知らしめ、アメリカ市場において.300BLKとサプレッサーの組み合わせは大きなブームを巻き起こした。
 しかし本銃そのものはコンセプトモデルに等しい存在であり、まとまった数生産された記録や公式採用記録はない。現在では「MPW(Multi Purpose Weapon)」の名称で16、12,5、9インチバレル長のモデル、及び9インチのストックレスのピストルモデルが用意された、通常の[[AR15>コルト AR15A2]]タイプの外見のものがAACから販売されている。
 2011年の発表時には軍・法執行機関関係者の注目を集めたが、2014年時点では、実射可能な数挺のプロトが広報用のサンプルとして提供され動画に登場してはいるものの、市場には出回っていない模様。現在AACが販売している"MPW(Multi-Purpose Weapon)"は、.300 BLK弾仕様のARクローン((5.56mm仕様の"MPW 5.56"というモデルも有る。))で、[[ナイツ>ナイツ・アーマメント・カンパニー]]製の[[URX3>レイル インターフェイス システム]]を備え、銃身以外は従来のAR15/M4カービン系のパーツで構成されたもの。ハニーバジャー同様の6インチバレルモデルはラインナップされていない。

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|登場作品|ジャンル|使用者|備考|h
|[[コール オブ デューティ: ゴースト]]|−|−|項目参照|
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CENTER:このページの画像は[[Advanced Armament>http://www.advanced-armament.com/]]社から転載しています。
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