警察庁 / National Police Agency

 日本国憲法の下で、国民の自由と権利の保護及び社会公共の秩序維持に努める機関。ここでは警察庁とその下部組織を包括する意味合いで、警察庁という語を取り上げることにする。
  
 日本の警察組織は、国家公安委員会の管理の下に、政策・管理的な業務を主とする警察庁と7つの管区警察局が設置されており、各都道府県公安委員会の管理の下に、捜査・取締りなど「現場」(実働部隊)の役割を担う各都道府県警察本部が設置されるという構造となっている。ただし、東京都だけは「東京都警察本部」でなく「警視庁」(首都警察という意味のMPDとも言われる)という名称である。

 各都道府県警察には、有事の際に集団警備力によって事態を収拾する常設の基幹部隊となる「機動隊」が設置されている。この機動隊には対銃器犯罪のエキスパートである銃器対策部隊や、警察庁きっての対テロ特殊部隊である特殊急襲部隊(SAT)等の専門部隊があり、日本の警察力の中核を担っている(補足として、機動隊銃器対策部隊は、SATの支援部隊、SATが出動するだろう大規模事件の初動部隊でもある)。
 要人警護、対人警護も警察の仕事であり、これを行う警護官はSP(Security Police)と呼ばれる。格闘や射撃等の含めた身体能力に優れた選りすぐりの警察官のみで構成され、一般的な警察活動は行わない。
 また、上記のような特殊な組織においてはその任務の性格上、一般の警察官には配備されない銃器の所持を特別に許可されている。

 警察庁の職員である警察官は、護身用の武器として拳銃の所持と携帯を許可されている。ただし、他国に比べて比較的治安が良く、銃規制が世界一厳しい日本では発砲までに至る事は少ない。
 そうした規制のため国民は銃器に対して敏感で、本当に発砲が必要な状況であったかどうか、警察官が厳しく追及されるのも、発砲が少ない一因だろう。
 拳銃の携帯については各県警・警察署で基準が分かれているようだが、暴力団の抗争事件が頻発するなど緊張の高い地域では、以前から一般の警察官でも拳銃を常時携行することが許されている。

 一応、日本の警察官には年に数回程度の射撃訓練が義務付けられている。しかし実際に射撃訓練を行うのは数年に1度、多くても数回程度であり、拝命から退職まで引き金を引いた経験がない警官も多いとされる。これには、日常の業務に追われて訓練が出来ないという裏事情があり、その訓練も固定された標的を直立状態で射撃するという非実戦的なものであるからだと言われる(蛇足だが、射撃訓練を除く、警官の発砲理由の第一位は、『拳銃自殺』であるらしい)。
 ただ、警察官職務執行法が改正され、近年における犯罪の凶悪化という現実を受けて、それまでは禁じ手にも近かった銃器の使用が増加する傾向にあることから、今後は発砲や射撃訓練に対する態度も変化してくるだろう。
 事実に、これまでの固定式ターゲットではなく、予測不可能な事態の再現も可能な立体式スクリーンを使用した射撃訓練の方式に改める県警も現れている。

 なお、日本の警察は(警察に限ったことではないかもしれないが)過剰とも思える秘密主義に徹しており、内部の情報が表に出ることが非常に少ない。装備する銃火器についても例外ではなく、どのような銃を装備しているか外部の人間が知るには見聞に頼るしかない。

 2006年9月現在、首都圏だけを見ても、人員そのものは減少傾向にあり犯罪の増加・凶悪化への対処に必要な警察官の数が足らないという実態がある。今後、必ず起こるであろう『団塊の世代』の大量定年(通称:『2007年問題』)に備えるべく、警察官採用試験合格者を確実に登用できるよう現職の警察官に民間のノウハウを学ばせ、大規模なリクルート作戦を開始している。

歴史

月日備考
1871明治新政府の発足による邏卒(らそつ)の設置
1874東京警視庁の設置
1933特別警備隊の設置
194712月17日警察法の制定
19546月8日警察法の全面的な改正
警察庁の設置

装備

銃器名
南部 十四年式拳銃
FN M1910
FN M1906(警官突撃隊)
1947〜コルト ガバメント
コルト M1917?
コルト ポリスポジティヴ
コルト ディテクティヴスペシャル
コルト コマンド(米軍仕様のオフィシャルポリス)
S&W M10
ワルサー PPK(SP)
1960〜ミネベア M60
1987〜コルト オフィシャルポリス(国鉄公安官から引継ぎ)
199?〜シグザウアー P230JP?
S&W M3913
?ベレッタ M93R(皇宮護衛官)
2001〜S&W M37

■在籍/出身の人物(架空)
 石田 徹雄 駐在巡査(サイレン ※羽生蛇村の駐在所は交代勤務制で、実質は交番巡査。ただし厳密に言えばどちらの役職名も存在しない)
 藤田 茂 巡査部長(サイレン2)
 両津 勘吉 巡査長(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
 大原 大次郎 巡査部長(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
 中川 圭一 巡査(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
 秋本 カトリーヌ 麗子 巡査(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
 寺井 洋一 巡査(こちら葛飾区亀有公園前派出所)
 十津川 省三 警部(西村京太郎トラベルミステリーシリーズ)
 二宮 一馬 警部(法医学教室の事件ファイル)
 剣持 勇 警部(金田一少年の事件簿)
 明智 健吾 警視(金田一少年の事件簿)


最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 映画「天空の蜂」登場の警官。関根(所属は福井県警で捜査一課刑事)、室伏周吉(同じく所属は福井県警。階級は不明。関根の上官なので関根より上なのは確実)、芦田(警察庁長官)、高坂(所属は愛知県警で特捜班長)、野村(所属は同じく愛知県警で特捜班刑事)。 -- 2021-05-05 (水) 21:10:58
  • ↑すいません。他にネームドキャラで今枝(所属は福井県警で警備課長)が抜けていました。 -- 2021-05-05 (水) 21:18:47
  • 実写映画「野性の証明」登場の警官。北野隆正(岩手県警の刑事。階級は不明)。吉田(県警本部長。階級不明だが本部長職なのでそれなりの階級だと思われる。場所が裏磐梯なので福福島県警かなと。パトカー側面には「島」の一文字しか確認できませんでしたが)。竹村(岩手県警刑事。北野隆正に指示等々していたので上官で北野隆正よりも上の階級だと思われる)。Wikipediaには他にもネームドキャラが書いてあるのですが劇中で名前を呼ばれたり、メモ書きで名前が分かるのはこれだけでした。映像ソフトやパンフレットは持ってないので他の面々は確認しようがないです。 -- 2021-11-04 (木) 01:55:57
  • ドラマ「DCU Deep Crime Unit 〜手錠を持ったダイバー〜」で登場の警察官。清水健治(公安一課の刑事。階級は不明)。青山薫(同じく公安一課の刑事。階級不明)。青山薫は1話時点で名前が呼ばれず、名乗らず、字幕で名字が分かるだけ公式サイトにも載ってませんが年末に買ったテレビジョン年末年始特大号にフルネームと所属が書いてありました。海保の架空捜査班を描いた作品ですがレギュラーキャラっぽいので最後まで登場するのではないでしょうか。 -- 2022-01-22 (土) 23:55:56
  • MEDIA“GUN”DATABASEなのだから発砲描写はおろか銃の携行描写もない人物を際限なく加筆するのはどうかと思う -- 2022-01-23 (日) 22:14:46
  • ドラマ「DCU Deep Crime Unit 〜手錠を持ったダイバー〜」登場の警察官。坂東秀喜(石川県警刑事で北能登署強行犯。階級は不明)←2話のみ登場。福寺(同じく石川県警刑事。「管理官」というセリフがあったので管理官だと思われる。階級不明)。←2話と3話に登場。 -- 2022-02-06 (日) 06:07:08
  • ↑2 「相棒」のような例もあるので銃の携帯云々に関してはそこまでこだわらなくてもよいと思いますが、記載するのは準レギュラー以上に限るなどの制限は必要でしょうね -- 2022-02-06 (日) 11:29:38
  • アニメ映画「天気の子」登場の警察官。安井刑事(階級は不明)。高井高司刑事(階級は警部補)左記は警察手帳を示すシーンで確認できます。佐々木巡査(女性警官かつ、制服警官)。出典は当時劇場で販売されたパンフレットとTV放送時の字幕とWikipediaです。東京が舞台でパトカーも東京の警察のものと確認できますので登場警官は全て東京都の警視庁所属。去年放送されたものを今頃見まして、それで確認しました。 ↑と↑×3のコメントがルールでしたら、私のコメントはルールから逸脱しているものとなりますが実際はどうなのか分かりかねます。反映するかどうかはお任せいたします。 -- 2022-08-20 (土) 20:05:44
  • 昨今の重大犯罪増加傾向に際して、特殊部隊に限らず機動隊員や一般の警察官の装備も増強が待たれる次第 -- 2023-06-19 (月) 01:22:56
  • wikipediaからの引用ですが、2021年の東京オリンピック開催前後から警視庁 警備課、並びに機動隊・銃器対策部隊を中心にH&K VP9が配備され始めているようです。 -- 2023-12-19 (火) 15:19:06
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