ハンマーが起きてなくても、引き金を引く力でハンマーが連動して起きる(コックされる)機構のこと。一回のトリガー動作でハンマーがコッキングと発火(ファイアリング)、二つのアクションを行うところからこう呼ばれる。
薬室に弾が装填されていれば、ハンマーコックなどの余計な動作の必要なくサイトで狙ったまま連射できるため、リボルバーにおいてはシングルアクション式の銃より使い勝手が良い。
しかし、トリガーにハンマーを起こす力がかかる分、シングルアクションよりも引き金を引く距離(トリガーストローク)が長く、かつトリガープルが重いため、ガク引きなどで命中率が低下しやすい(その一方で、逆にトリガーが重い分、不用意に引いてしまうリスクが低くなるというメリットもある)。
リボルバーでは特にS&W社がリードをとる形で、スムースなトリガープルを持つダブルアクションを実現し、次第にシングルアクションに取って代わっていった(逆にコルトはこの流れに乗り遅れ、その後の凋落の一因となる)。
自動拳銃でもワルサー P38を皮切りにダブルアクションが普及していったが、初弾や不発時以外には特に必要ではないため、シングルアクションを駆逐するまでには至っていない。しかし、メカニズムや安全対策(オート セフティ)が向上するにつれ、マニュアル セフティを省いてダブルアクションオンリー(DAO)とした製品も増え始めている。
ちなみに、もともとダブルアクションといえばシングルアクションと併用可能なものが普通だったが、ハンマーがコック位置で停止しないDAOの機構が現れると、区別する意味でそれまでのダブルアクションを「コンベンショナルダブルアクション(Conventional Double Action)」と呼ぶようになった*1(表記上は「DA/SA」などとされるのが普通のようだ)。
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