緊急時に即座に使用できるよう、身に付けておく武器全般のこと。短剣やナイフなど隠し持てるようなサイズのものに限らず、槍が歩兵の主力であった時代には、腰に差した刀剣もこれに相当した。現代においては一般的に軍隊や警察等で用いられる拳銃をサイドアームとして呼称するため、本項ではそちらを解説する。
かつては機械的信頼性から、回転式拳銃がサイドアームとされることが多かったが、現在は技術向上によって、装弾数・リロードのし易さのなどの利点から自動拳銃が用いられることがほとんどである。
軍・法執行機関では、決まった拳銃が支給されるのが普通だが、これに満足できない場合は(法規則上問題なければ)個人が自費で別の拳銃を購入する場合もある*1。
例外的に、回転式拳銃が特殊部隊で制式採用されている例もある。フランスの特殊部隊GIGNの隊員は、1974年に信頼性と精度の面から、マニューリン社製のMR73をサイドアームとして使用している(当初は9mm口径の自動拳銃が支給されていた)。ただし、MR73で敵を仕留め切れない事態を想定し、装弾数で勝る自動拳銃をバックアップ用に携行する場合もある。
警察官などサイドアームがメインの銃となる職業では、携帯性を考慮してメインの拳銃より小型の拳銃、サブコンパクト或いはコンシールドキャリーと呼ばれるものがバックアップとして選ばれることが多い。この場合、携帯性や作動の確実性を考えて小口径のリボルバー(S&W M36 チーフスペシャルやコルト ディテクティヴスペシャル)などが好まれる傾向があり、SOBホルスターや、アンクルホルスターなどに収納して、携帯される。
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