全長 | 1280mm | 重量 | 3.96kg | 口径 | 6.5mmx122 | 総弾数 | 5 | 製造国 | 日本 |
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明治38年(1906)に仮制式化された国産小銃。ベースは同じく国産の30式小銃。
前年まで続いた日露戦争の際、30式小銃が大陸の砂埃や寒気で遊底の作動不良・スピンドル油の凍結するといった故障が多発したために30式小銃の遊底改良を中心として開発され、それ以後、第一次大戦・満州事変・日中戦争・太平洋戦争を通じて旧陸軍の主力小銃として活躍した。
さて、実際の性能はと言えば、現代の感覚や用兵思想から考えれば、お世辞にも使える代物ではなかったようで、そもそもの話、小口径で連射性のボルトアクション式であった所為で当時の米軍兵士の主力であったM1ガーラントやトンプソンSMGから見れば、比較する対象にならないほど威力の低い銃であったようだ。
勿論、このような銃が実戦配備されていたのには理由がある。
それは、この銃が“戦うためだけの道具”ではなく、“大元帥閣下(天皇のこと)から賜った品”という軍部の思想が色濃く反映されていたからである。そのため、『日本は装備選択の時点で太平洋戦争敗北は決まっていた』という専門家もいるくらい、現実逃避をした銃である。
現在では、武器というよりも古典的なアンティークという面が強く、古物業界ではそれなりの値段と市場的な価値を持っているらしい。
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