USSR NRS / СССР Нож разведчика стреляющий 【仕込み銃式ナイフ】
1970年代に当時のソ連軍で開発された特殊な「スカウトナイフ(または偵察要員用ナイフ)」の一種。NRSとは「Nozh Razvedchika Strelayushiy(射撃機能付きスカウトナイフ)」の略称で、英語圏ではシューティング・ナイフもしくはファイアリング・ナイフとも呼ばれる、仕込み銃式ナイフ*1*2である。俗に「スペツナズナイフ」の名で紹介されている「баллистических нож(ballisticheskih nozh;バリスティック・ナイフ)」とは、系統の異なる兵器である。
グリップ内の仕込み銃は、柄尻から発砲するシングルシューターである。装填のさいには、内蔵された銃身を一旦取り外してから、弾薬をチャンバーに詰める。使用弾薬はMSP(小型特殊拳銃)用の7.62mm×38 SP3で、弾薬自体がサウンドサプレッサー機能をもつ特殊な弾薬である。
SP弾は、マカロフ弾の半分以下の威力しかなく、NRSの仕込み銃は、ごくごく接近した状態での不意打ちを前提としたものである。シース(鞘)部分には、ノコ刃やワイヤーカッターが付属していて、サバイバルツールとして使用することも出来る。ただ、グリップ内に特異な仕掛けを仕込んだ結果、ブレードとグリップとの接合部が小さくなってしまったため、壊れやすくなっているという。
このように特殊なスカウトナイフであったことから、扱いに習熟した特殊部隊兵士の使用を前提としていた。現在も護身用や要人暗殺用にスペツナズ等では配備されているらしい。
後に改良型で、弾薬をSP3からPSS用の7.62mm×41 SP4に更新したNRS-2が1980年代に開発されている。
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