イントラテック CAT-9 / Intratec CAT-9 【自動拳銃】 †
CAT("CAT"egory)シリーズは、アメリカのイントラテック社が1993〜2001年に製造していた、小型のポリマーフレームピストルである。原型となったのは、イスラエル人銃器デザイナーのネヘミヤ・シルキスが設計したオールスチール製のSD-9ピストルで、CATシリーズの設計も同氏が手がけている。 撃発はストライカー方式で、トリガーはダブルアクションオンリー。特徴的な点は一般的なショートリコイル方式ではなく、シンプル・ブローバック方式で動作する事である。グロックに似た四角いスライドには一般的なアイアンサイトは無く、上面に設けられた溝をサイトの代わりとして使用する。グリップのフロントストラップにはフィンガーグルーブ加工、バックストラップにはハイグリップ用の窪みがあるなど、エルゴノミクスデザインが採り入れられている。トリガーは軽量化のため3つの穴が開いた独特なデザイン。 1980年代後半、アメリカ国内の銃規制運動の高まりから駆け込み需要が生じると予測したイントラテック社が、護身用拳銃マーケットへの参入を決めたことが開発のきっかけ。しかし護身用として設計されてはいるが、犯罪者御用達のTEC-9シリーズを作ったメーカーの製品という先入観と、全体が黒ずくめで飾り気の無いデザインが、銃規制派の人間にかえって攻撃的なイメージを抱かせてしまう。一部メディアからは「アサルトウェポンとサタデーナイトスペシャルを足して2で割ったような銃」とまで批判されたという。 当初は、9mmパラベラムモデルの「CAT-9」と.380ACPモデルの「CAT-380」だけだったが、1996年には.40S&Wモデルの「CAT-40」と.45ACPモデルの「CAT-45」が登場した。
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