アーマライト AR-17 / Armalite AR-17 【散弾銃】 †
AR-17は、アメリカのアーマライト社が1964〜1965年に製造していた、セミオート式の散弾銃である。ベースになっているのは、同社が1955年に開発したセミオート式の散弾銃「AR-9」。AR-9は試作品止まりだったが、アルミ合金製のバレル/レシーバーやナイロン製ストックといった特徴はAR-17に受け継がれている。 作動方式はショートリコイル。薬室閉鎖は強固なロータリーボルト方式を採用しており、ボルトフェイスもAR-10やAR-15に似た歯車型である。この設計のおかげで、スチール製に代わって軽量なアルミ合金製のレシーバーが使えるようになっている。また、木製に見えるフォアエンドとバットストックはプラスチック製部品なので、銃全体の大幅な軽量化が図られている。軽量なため反動の強さが危惧されたが、ショートリコイル式の設計は反動軽減効果は高く、また反動は真っ直ぐに受け止められるよう、バレルが通常よりもグリップ側に近いやや低い位置にある設計となっている。こうした設計上の特性により、反動はむしろ非常に制御しやすいと評価された。 しかしながら幾つかの問題があり、この銃が商業的に成功することはなかった。1つは何と言ってもその弾の保持方法である。本銃は2発しかない装弾数のために内部機構は極限まで簡素化されており、一般的なチューブラーマガジンすら持っていない。そのため、初弾射撃後に装填される次弾は、一般的な装填口の中に左手でフタをして保持するという何とも使いづらいものだった。
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