#author("2023-07-24T22:08:48+09:00","default:user","user")
*ローデシア内戦(1966〜1979年) [#j88c60ee]

 アフリカ南部に存在した国家・ローデシア共和国で勃発した内戦。
 第二次大戦後、イギリスが世界各地の植民地から撤退する中、南北ローデシアとニアサランドで構成されていた中央アフリカ連邦にも独立の気運が高まる。しかし、北ローデシア(現ザンビア)とニアサランド(現マラウイ)が1963年に独立する中、南アフリカ連邦(当時)からの入植などで白人人口の多かった南ローデシアは、イギリス本国の意向に逆らい黒人層の政治参加を拒否。1965年、ついにイアン・スミス自治政府首相は一方的に独立を宣言、イギリス総督を追放して白人政権を維持した。
 イギリス、国連はローデシアの『反逆』を強く非難するが、武力行使には至らず、経済制裁もさしたる効果を上げなかった。独立翌年からジンバブエ・アフリカ民族同盟(ZANU)やジンバブエ・アフリカ人民同盟(ZAPU)による反政府闘争・内戦が勃発するが、当初は政府側が優勢であった。
 こうしてスミス政権は存続し、隣国南アフリカ共和国(1961年に改称)とともに、アパルトヘイト(人種隔離政策)で悪名を響かせることになる。

 しかし1975年、状況に変化が生じる。ポルトガルで政変が発生し、海外領土・植民地からの撤退を決定。隣国モザンビークが社会主義国として独立すると、ZANUやZAPUはモザンビーク国内に拠点を築き戦力を強化。国境越しに攻勢を強めていったのである。
 ローデシア政府は盟友・南アフリカなどからの支援や兵役強化などで対抗するが、暴動は農村部から首都や都市部にまで波及、次第に圧倒されていく。この頃のローデシアは、『自衛』のために白人農場主に安易に武器の購入を許し、その一部が流出してヨーロッパでのテロ活動に悪用されるなど、問題の多い状態となっていた。
 またこの時期、多数の[[傭兵]]が、(主として政権側に)流入したことでも知られている。多くの傭兵は政府軍の白人部隊や特殊部隊に所属したが、今日の[[PMC]]のように白人農場主の土地や輸送車両の警備を担当した者達も多くいた。

 反政府軍の攻勢と徴兵強化で経済的にも行き詰まったローデシア政府は、1975年、国名をジンバブエ・ローデシアに改称。スミス首相は辞任し、参政権など黒人層の権利拡大を認めた新憲法を発効させるとともに、黒人の新首相が就任、事態の打開を図った。しかし、政府の主要な人事を依然として白人が握るなど、黒人政権は看板倒れ。国際社会の承認も反政府軍との和平も果たせず、ついにイギリスの調停を受け入れる形で事実上降伏。イギリスから新たに派遣された総督の下で総選挙が実施され、1980年、黒人国家・ジンバブエ共和国として独立を果たした。
 なお、イギリスは一貫してローデシアの独立を承認しておらず、ジンバブエの誕生前には一旦植民地に復帰する形になっている。つまり、15年近くも確かに存在したはずのローデシアは、公式には『最初からなかったことにされた』奇妙な国として歴史に名を残し、消えていったのである。

 その後のジンバブエでは、黒人政権への反発、あるいは報復を恐れて、白人層の一部が『最後の白いアフリカ』南アフリカに脱出している([[ストライカー12>RDI ストライカー12]]の設計者ヒルトン・ウォーカーもその一人)。
 しかし、新たに政権についたZANUとロバート・ムガベは、社会主義陣営に属しながらも穏健な政策を採り、白人層の土地所有や経済活動も容認。白人所有の大規模農地から収穫される農産物や、豊富な地下資源による下支えもあって、国作りは順調。国際的にも高い評価を得た。
 ところが、政権の長期化に伴いムガベは徐々に独裁色を強め、2002年にはそれまでの方針を翻して白人層の土地を没収。農場運営のノウハウが失われたところに干ばつが追い打ちをかけ、農業国から一転、飢餓状態に転落、せっかく築いた経済システムも崩壊してしまう。
 近年は中国をはじめとする諸外国からの援助を受けているが、2006年4月時点で1000%にも達するスーパーインフレ、成人男子の3人に1人が感染しているというエイズ問題もあって、先行きは極めて厳しいと言われている。
***ローデシア軍及び傭兵の武器
***ローデシア軍及び傭兵の武器 [#f2583a64]
  基本的にFALやG3など西欧製の銃火器で武装しているが、ローデシアではアパルトヘイトにおける南アフリカ以外の西側諸国から反発を受け武器を公に購入できなくなっており自国でも武器を大量生産できず((マンバ・ピストル、コマンドLDP、ノースウッドR76などが民間防衛向けに製造された))、中国や東欧から武器を輸入していた反政府軍の東側武器を鹵獲し使っていた。


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