キャデラック・ゲージ ストーナーM63 / Cadillac Gage Stoner 63 【突撃銃・汎用機関銃】

キャデラックゲージ M63
モデル全長重量口径連射速度装弾数発射形式製造国
XM221022mm4.62kg5.56mm×45700〜900発/分30S/Fアメリカ
XM23931.7mm3.58kg
XM2071022mm5.30kg5.56mm×45700〜1000発/分100/150
Mk.23931.7mm4.62kg

 AR15の設計者であるユージン・ストーナーが、1962年に設計開発した可変銃。基本は突撃銃だが、部品の交換でカービンや、/重機関銃と、あらゆる用途に対応できる様に作られた。
 機関部を流用して口径やカテゴリーの異なるモデルをそれぞれ設計するシステム・ウェポンは当時すでにあったが、1挺の銃を設計を手直しすることなく、部品の組み換えで別モデルに仕立て直すことができる銃はM63が初めてだった。

 本銃の大きな特徴として、レシーバーの上下を入れ替えることが出来るという点が挙げられる。この特徴のため、本銃はパーツを交換することなく給弾方向の上下・排莢方向の左右を入れ替える事が出来るという非常に斬新な機構を有していた。また、コッキングハンドルはハンドガード上(または下)に設置されているため、利き手の左右を問わずコッキングが行えるというアンビ化の試みも行われていた。
 更に、コッキングハンドルやセミ/フルセレクターなどに小改良を加えたM63Aも登場。アメリカ軍でもM63Aの突撃銃タイプをXM22、カービンタイプをXM23、ベルト給弾式の機関銃タイプをXM207の名称で仮採用し、テストを行った。

 しかしシステムは画期的だったのだが、機関銃としては強度で劣る、ライフルとしてはやや複雑と、「帯に短し、襷に長し」といったジレンマも抱え込むことになった。アメリカはベトナム戦争の最中であり、制式小銃としては現行のM16A1をより普及させるべきと決定されたため、本銃が一般部隊で制式採用されることはなかった。
 しかし兵が少なく小回りが利いた海軍は本銃に注目し、試験的ながらマシンガンタイプ(XM207の改良型)をMk23の名称で採用。部品の交換で多彩な任務に対応できることから、海軍特殊部隊SEALsがこれを使用。軽量ながら高い火力を持つ本銃は非常に好評であった。しかし設計者のストーナーがキャデラック・ゲージを退職した事もあり生産ラインが確立されず、4000挺ほどが生産されたのみで1971年に生産中止となった。SEALsではその後もMk23を使用するために本銃を修理できる技術者を探していたが、そこで白羽の矢が立ったのが、後のKACを設立するリード・ナイトである。

 その後、ストーナー63の設計から発展したストーナー86とストーナー96が、それぞれアレス社のシュライク5.56と、KAC社のストーナーLMG(ストーナー99)の技術的ベースとなっている。ストーナーLMGは過去にアメリカン・ライフルマンTVの特集番組で、試作品の実射を披露している。老齢のリード・ナイト氏本人が、グリップの保持のみで銃を頭の上まで持ち上げてフルオート射撃、その状態を二十秒近くも保ったまま、時には片手射撃すら行いながら後ろを振り向いてインタビューに答え続けるなど、驚くべき軽量さと制御性を披露するパフォーマンスを行った。
 なお、1990年代にはアメリカのロビンソン・アーマメント・カンパニー(Robinson Armament Company)から、M63の復刻版である「M96」が生産されていた。銃身とガスシステムを交換してカービンとしたり、オリジナル同様に限定的ながらモジュラー構造による変身システムを継承していた。
 しかし、あくまで民間向けライフルであったため、セミオートオンリー、ベルト給弾不可。外観こそそっくりであったものの、内部構造が異なるため、バットストック以外にオリジナルとの部品の互換性が無いなど、復刻版というには不満の残る製品だった。そのためか、製造期間は短かった。
 その後、US SOCOMの『SPR-V』トライアル(詳細は『ナイツ SR-47』項を参照)提出用として、同社はM96をベースとする「RAV-02」を開発している。基本設計はM96とほぼ同様だが、軍用であるためセレクティブファイアとされた。口径は5.56mm×455.45mm×397.62mm×39に対応し、AKシリーズの弾倉及びドラムマガジンが使用できた。また、レイルドハンドガードも搭載している。

各種バリエーション

外見説明
M63 AR
米陸軍でXM22の名称で仮採用された突撃銃モデル
M63 AC
米陸軍でXM23の名称で仮採用されたカービンモデル
M63 LMG
米陸軍でXM207の名称で仮採用されたベルト給弾式軽機関銃モデル
M63 LMG
XM207の改良型
米海軍でMk.23の名称で正式採用されたベルト給弾式軽機関銃モデル
 
登場作品ジャンル使用者備考
ARC THE LAD2ゲームシュウ公式イラストで判断
SOCOM: U.S. Navy SEALs項目参照
THE KANZUKI漫画神月 蘭騎兵銃タイプ
「さくらがんばる!」番外編
「RYU FINAL」収録
アリスの照星項目参照
アンチャーテッド項目参照
ギャロップ漫画J・ショーン 一等兵騎兵銃タイプ
コール オブ デューティ: ブラックオプス項目参照
ジオブリーダーズ項目参照
スーサイド・スクワッド項目参照
スプリガン項目参照
砂ぼうず項目参照
ゼロイン項目参照
帝王コブラ2小説黒木 豹介
バトルフィールド バッドカンパニー2項目参照
メタルギアソリッド3項目参照
メタルギアソリッド ピースウォーカー項目参照
メタルギアソリッド ポータブル・オプス項目参照
ルパン三世項目参照
ワイルド7項目参照

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最新の10件を表示しています。 コメントページを参照

  • 銃のアイコンのほうをENDOの部屋様より転載させていただきました -- kuro? 2011-06-01 (水) 22:37:23
  • 画像は直リンクではなく、添付してください。 -- 2011-06-01 (水) 23:47:33
  • 迷彩君という漫画で第1巻の第2話にてXM207が使用されていました -- 2013-01-08 (火) 03:57:32
  • ちなみに「イノシシ大戦略」というタイトルです -- 2013-01-08 (火) 03:59:56
  • これって5.56mm口径の機関銃の先駆けとも言えますね -- 2013-12-31 (火) 12:27:02
  • タイムクライシスのはワイルド・ドッグ、兵士、親衛隊員が使用。 -- 2016-01-19 (火) 18:41:40
  • 大薮春彦の小説「処刑の掟」で主人公の速見誠が使用。 陸上自衛隊が試験購入していた一挺を基地から強奪したという筋書きで、作中では一貫してカービン型が使われ呼称もストーナー・カービンとなっています。 -- 2016-05-07 (土) 13:53:55
  • 登場から50年以上経って冶金術や金属工学がより発展した現在、もう一度再開発(再生産?)とかあり得ませんかね。同じ部品でも高張力鋼やチタンを使えば強度も全然違ってくるし、昔では不可能だった多次元切削とかも今は可能だし。ユージン・ストーナーが想像して実現出来なかったウェポンシステムは、むしろ今の時代の技術なら実現出来そうな気がするのですが。 -- 2016-11-04 (金) 23:00:19
  • それでしたら既にアレス社のシュライクやMCRとして実現されているかと。あれは元々ストーナー86として開発されていたものの発展形ですから。 -- 2016-11-04 (金) 23:17:26
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Last-modified: 2016-04-13 (水) 00:07:30 (590d)