ヴィッカース 1.59インチ後装式速射砲 MkII / 1.59 inch Breech-Loading Vickers Q.F. Gun Mk II 【軽野砲】 †
イギリスのヴィッカース社が第一次世界大戦中に開発した野砲。生産は同国のクレイフォードにて行われた。主に塹壕戦で用いるための軽量砲として開発されたが、後には航空機に搭載されて使用されることもあった。使用する弾薬は単なる砲弾であり、ロケット推進機能などは持たないが、焼夷弾を撃った際の強烈な砲口炎にちなんで「ヴィッカース=クレイフォード・ロケット砲(Vickers-Crayford rocket gun)」と呼ばれることもあった。 本体の構造は上部の砲部と下部のフレーム部で構成されている。砲部は砲身と左向きに開く単純な構造のブリーチブロック、そして強烈な砲口炎を抑えるための巨大なマズルブレーキ、その少し手前に取り付けられた円状のアイアンサイトで構成されており、フレーム部は棒状のガイドロッドを基部として油圧式の制退器、中ほどにある四脚などへの接続部と砲耳、手前端のグリップとフロントサイトで構成されている。
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