レイヴンアームズ P-25 / Raven Arms P-25 【自動拳銃】 †
P-25/MP-25は、アメリカのレイヴンアームズ社が1971〜1991年に製造していた、.25ACP弾を使用するポケットピストルである。設計は、銃器デザイナーかつ同社の設立者でもあるジョージ・ジェニングスによるもの。 開発のきっかけとなったのは、1968年にアメリカで発効された小型拳銃の輸入規制法(GCA)。この規制法に目を付けたジェニングスは、すぐさま自身の会社を起ち上げ、銃器ビジネスへの参入を始めている。P-25/MP-25は、安価ではあるが仕上げ・品質はまずまず、護身用としては及第点以上の出来映えという、典型的なサタデーナイトスペシャルと呼ばれる代物である。市場での評価も好評で、200万挺を売り上げた“影のベストセラーピストル”だったが、1991年に同社は倒産。ジェニングスは自身が設計した銃のパテントをフェニックスアームズ社*1へ売却し、1993年まで同社により製造・販売が行われていた。後に各社から様々なクローンモデルが登場することになるが、オリジナルの品質には一歩届かないようである。 作動方式はシンプルブローバックで、シングルアクションによりストライカー方式で発射する。スライドストップ機能は無く、マガジンリリースレバーはグリップ底部にある。グリップパネルは木製かパール(ホワイト/ブラック/ピンク)がメインだが、後年にはプラスチック製のものも加わっている。表面仕上げは、ブルーイング/クローム/ニッケルの3種類。 「P-25」は1971〜1984年に製造されていた初期モデル。スライド後部のセレーションが太溝。グリップ上部にスライド式のマニュアルセイフティがあり、レバーの形状は初期モデルでは丸型、後期モデルでは細い長方形型になっている。初期モデルと後期モデルで銃尾周囲やスライド内部のカットデザインが異なる。「MP-25」は1984〜1991年に製造されていた後期モデル。セレーションが細溝。マニュアルセイフティは、初期モデルはP-25(後期)と同じだが、後期モデルでは押し上げ式のものに変更になった。フェニックスアームズ製のモデルは、MP-25(後期)と同じ仕様である。
転載に関しては、転載元の転載規約に従って行ってください。
最新の10件を表示しています。 コメントページを参照
|