オルトギース ポケットピストル / Ortgies Pocket Pistol 【自動拳銃】 †
オルトギースピストルは、ドイツ人銃器デザイナーのハインリヒ・オルトギースが設計した、ストライカー方式の自動拳銃である。当初は設計者が起ち上げたオルトギース社で、途中からは大手企業のドイチェヴェルケ社で製造が行われていた。 作動方式はシンプルブローバック。安全機構としてグリップセイフティを備えているが、一度押し込むとグリップから手を離してもセイフティ解除状態が維持されるという珍しい構造をしている(つまり、グリップセイフティが押し込まれたまま)。フレーム左側にあるリリースボタンを押せば、セイフポジションに戻る仕組みである。このグリップセイフティは、ストライカーをコッキングした時のみ機能する。マガジンリリースレバーはグリップ底部にある。グリップパネルにはめ込まれたメダリオンは、製造時期によってデザインが異なる(3種類)。表面仕上げは、ブルーイングとニッケルメッキの2種類。 安価だが高品質で、当時の射撃競技で良好な成績を収めている。アメリカへも輸出され、低価格さもあって人気があった。20世紀初頭に登場した犯罪者ジョン・デリンジャーが所持していたことでも知られる。ポケットピストルは236,000挺、ベストポケットピストルは183,000挺が製造された。
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