QBS-09(09式霰弾槍) 【散弾銃】

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全長(銃床展開時)銃身長重量口径装弾数発射形式製造国
709mm(896mm)382mm(15in)3.45kg18.4mmショットシェル(12ゲージ)5S中国

 QBS-09は中国の第208研究所が開発したセミオート式散弾銃である。設計は総設計師の买瑞敏以下9名により2005年から2009年にかけて行われた。製造は浙江先鋒機械株式有限公司が行っている。
 現在は中国人民解放軍や武警において運用されている。

 作動方式はレミントン M1100で実績のある、チューブラーマガジンを覆うようなリング状のガスピストンを備えたガス圧利用式を採用しており、銃全体のスリム化に貢献している。またレミントン M1100と同様にガス調節機能も備えており、銃の状態に応じてガスの量を加減可能となっている。
 使用する弾薬は18.4mm(12ゲージ)のショットシェルで、QBS-09用の特殊なものが各種用意されている*1。殺傷用の散弾は「DBD09式18.4mm殺傷散弾」と呼ばれるもので、高密度タングステン製の散弾14粒を初速420m/秒の速さで撃ち出すことが可能とされている。この高比重のタングステンと高初速の恩恵で100m先にある25mm厚の松板を貫通可能となっている。また、公安警察の暴徒鎮圧用に「DBF10式18.4mmゴム散弾」や「DBA10式18.4mm染色弾」などの非殺傷弾薬も用意されている。

 銃床は伸縮式となっており、本体との接合部には反動抑制の為に弾性が持たされている。銃身内のボアの処理は環境配慮のためクロムメッキではなくニッケル燐合金メッキとなっているという。
 また、専用のスリングや弾薬入れ等も同時に開発された。これは95式歩槍などに用いられる装具と共に使用することが考慮されており、昨今の軍隊らしいモジュラー的な設計となっている。

 現代では珍しく対人戦闘用途として軍に配備されている散弾銃の1つである本銃であるが、その中国軍においては比較的近距離での交戦となりやすい市街戦を強く想定している東部戦区の部隊のみならず、チベット軍区の遮蔽物に乏しい標高4800mでの高地戦演習においても携行する兵が見られるなど、環境を問わず広く配備されている。

登場作品ジャンル使用者備考
バトルフィールド 4項目参照


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  • クリスマスプレゼント投稿です。 今回は頑住吉氏のページが大きく参考になりました、ありがとうございます。 -- 29? 2014-12-24 (水) 19:01:09
  • ノリンコのページに足しといたよ。 -- 2014-12-24 (水) 21:21:39
  • 主任設計者の当時の所属が208研のようなので開発をノリンコから208研に変更。氏は現在、208研の所長となっています。 -- 2021-10-31 (日) 18:57:49
お名前:


*1 一般の12ゲージショットシェルも使用可能とされている

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Last-modified: 2023-12-24 (日) 02:29:47 (122d)